不完全ながら出来ることを模索し続ける ウクライナの方々への支援

2022年5月28日

 

もうあの日から、3ヶ月が経ってしまってしまいました。
「ロシアとウクライナの戦争」が長期化することで、いのちを奪われたり生活の場を失うなど、直接の犠牲を被っている人々が増えています。さらに、周辺国で軍事的な緊張が高まったり、食料をはじめとするあらゆる原材料の供給体制の変更を余儀なくされるなど、私たちも間接的にその影響を受けています。私自身がロシアに赴き、大統領に即時停戦を呼びかけることは出来ません。だから、現地の凄惨な様子を目にする度に、「一人の力ではどうすることも出来ない」などと、強い無力感にさいなまれます。

そんな中でも、世界各地では様々な形で支援が模索されています。私の住む三次市でも、ホームページを通して、市内企業や各団体、市民へ支援の協力依頼が告知されていました。そして、ウクライナから親戚を頼って三次市に避難されている方々への支援の輪が少しずつ拡がっています。源光寺でも、その告知を受けて、門信徒会や仏教婦人会の役員会で議題にあげたうえで、どのような協力が出来るか検討を重ねているところです。

先日、担当課(地域振興部 定住対策・暮らし支援課 共生社会推進係)からの連絡で、「避難された方々の主食であるジャガイモのご協力をお願いできないか?」との打診がありました。私たちの地域では、農家の方も多く、お米だけでなく野菜を作る方もおられます。しかし、今はジャガイモが収穫出来る時期ではないので、地元のスーパーに相談して箱詰めのジャガイモを取り寄せてもらいました。そして、その足で、市役所の担当課へお届けにあがりました。

これまでは、現実の厳しさにおののき、「どうせ、何も出来ない」と安易に結論を出すことが多かった私です。しかし、最近は、現実の矛盾に向き合いながらも目の前の方と関わり続ける各分野の方々の姿に刺激されて、「本当に何も出来ないか?」「どんなことなら出来るのか?」と、考えることが多くなりました。人間である以上、完璧なことは出来ません。そのことを覚悟したうえで、出遇った方々のことを「わかろうとする」関わりを大切にしていきます。

もし、ウクライナの方々への支援について関心のおありの方は、お住まいの自治体へお尋ねなさるのも一つの方法かと思います。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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