お仏壇だけでなく 仏縁が代々受け継がれている感動

2022年11月21日

あなたは、先祖代々受け継いでいるものがありますか?
時には、ご自身のルーツをたどってみるのも面白いですよ。

私の地域(広島県三次市)では、この時期になると在家報恩講参りが勤まります。
報恩講とは、浄土真宗の開祖・親鸞聖人(1173-1262)のご法事です。
浄土真宗では、それぞれのお宅のご先祖のご法事に加えて、親鸞さまのご法事を毎年、家庭・地域・寺院でもお勤めする伝統が700年以上受け継がれているのです。
この伝統のおかげで、その年にお葬儀やご法事がないお宅でも必ずお目にかかることが出来るのです。読経・ご法話はもちろんですが、お互いの近況を語りながら時にはご相談をお受けしたり、ご家族の成長を喜ぶことができて、つながりがより深くなる素晴らしい仏縁だと思っています。

この写真は、在家報恩講に寄せていただいたあるお宅のお仏壇です。ご当主の2代前の方が迎えられたお仏壇だそうです。
ふすま2枚分の間口がある立派なお仏壇です。しかも、このお宅の素晴らしいのは、80代を超えておられるご当主ご夫妻、50代の息子さんご夫妻・20代のお孫さんまでもが一緒にお参りできる日をご依頼くださることです。
お仏壇の写真を撮らせてもらいながら
「住宅事情が変わってきましたから、これだけ大きなお仏壇はなかなか見られなくなりましたよ」
とお孫さんにお話ししたら、
「そうなんですか!じゃあ私も撮っておこう」
と言って、パチリ。

そのお孫さんは、私の息子と同級生であり、小さい時にはお寺の子ども会(=ルンビニー子ども会)に姉妹そろって通ってくれていました。今は、看護職として立派に活躍しています。
今年も一緒に「正信偈」を称え、ご法話にも一生懸命に耳を傾けてくれて、最後には感想も聞かせてくれました。うれしかったです。

若い世代とも仏縁をご一緒でき、素直な感想を聞かせてもらえる関係性を作ってくださっているご当主ご夫妻に心よりお礼を申しあげます。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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