その日は、毎月の子ども会の日でした。この日は、地域で藍染め工房を開いた方が、子どもたちに藍染め体験の指導をしていただくことになっていました。
「ぜひ、地域貢献の一つとしてやらせてもらえませんか?」
と申し出てくださったのでした。お寺が様々な人たちの交流の場になることを常々願っている私としては、本当にうれしいかったです。だから、楽しい思い出を分かち合えるように、希望する保護者の方も一緒に参加してもらいました。
いつもならゲームをする時間を藍染め体験に充てました。子どもたちが来る前からご夫婦でおいでくださり、材料や道具も全て持ち込んで準備をしてくださいました。
まず本堂で一枚ずつ白地のハンカチをもらい、割りばしやビー玉なども使いながら輪ゴムで思い思いに縛っていきます。縛り終わったハンカチを持って境内に行き、ハンカチを水で濡らしたあと、藍の染料液に浸します。仕上げは、流水でしっかりとゆすいで完成です。本当は、その後何度も水を替えて洗うのだそうですが、子ども会の時間の制約があるため、各自家に帰って洗っていただくようにしました。
初めてでしたからもっと手間がかかるかと思っていましたが、的確なご指導のおかげで案外スムーズに出来上がりました。並べて干してみるとどの作品も味があり、子どもたちの達成感も大きかったのではないでしょうか?
この藍染め工房には、体験希望の方がたくさん訪れるそうです。夏休みには海外からもわざわざおいでになるそうで、地元の名所の一つになっています。来たる9月30日(土)に開催する「トーク&ライブ一期一会21」では、藍染めの作品で本堂を飾ってもらことになっています。今から楽しみです。
ちょうどこの頃は、父の入院でバタバタしていました。それでも、お寺の行事やお受けしたご法事などは大切に勤めなければなりません。
でも、「悲喜交々」とは、よく言ったものですね。親子がわいわい言いながら楽しんでいる姿を見て、私までうれしくなっていたのです。子どもたちを支えているつもりが、子どもたちに支えられていたことを強く実感したひとときでした。
■ご紹介:染め工房奈つ
https://ashisuta-lab-miyoshi.jp/2023/03/10/0223/
「今が一番」坂口さんのブログ
https://nt310.exblog.jp/30358221/
今回の藍染め体験をブログに紹介してくださっています。